食品ロス解消と地産商品の普及を

ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ

※2022年夏に地域限定で発売された商品です。

山梨県産の徳用ナスをたっぷりと盛り付けた『ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ』は2022年夏に長野県と山梨県の地域限定で販売されました。ソースは、唐辛子とにんにくを効かせた夏にぴったりな食べ進めやすいピリ辛トマトソースに仕立てました。乱切りにして素揚げしたナスをピリ辛ソースであえて、パスタソースとの一体感を出しています。香ばしく焼き上げた短冊形のベーコンをゴロっとしたナスの周りに散らすことで、具材感のあるパスタに仕上げました。

 

今回は、『ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ』を開発したSさんにその思いを聞きました。

みんながWin-Winの関係になる開発だと確信

――『ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ』の開発のきっかけを教えてください。

取引先の山梨の卸業者さんから、「夏から秋にかけて大きかったり傷がついたりして販売が難しい規格外のナスが大量に出るため、農家さんが行き先に困っている」というお話をいただきました。心を込めて作られた農作物を捨ててしまうのはもったいない、何かしら協力したいと思ったことが、『ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ』の開発のきっかけです。

 

規格外のナスであっても品質に問題がなければ工場で加工して使用するため支障はありません。また、通常のナスに比べると作業工程は増えるもののコストを抑えられることもメリットと言えるでしょう。農家の皆様と私たち、そしてお客様も含めたみんながWin-Winの関係になります。2022年は廃棄予定のナスを使った商品を最終的に5品提供しましたが、その第1弾が『ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ』でした。

――『ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ』は、どのような層によく購入されていますか?

性別を問わず幅広くご購入いただいています。最近は、地域の新聞やネットニュースなどによって広く周知されたこともあり、より幅広い層の方に手に取っていただけるようになりました。

 

また、直接工場に「ナスの商品はいつまで販売されているのか」という問い合わせもありました。長野や山梨地域では、ナスの商品が店頭に並ぶことが毎年の楽しみになってもらえると良いなと思っています。

「高品質の地産食材を積極的に使うこと」をアピールしたい

――『ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ』に込められたSさんの思いは何ですか?

開発当初は、長野産や山梨産の野菜を使うことに重きを置いていたと思います。今は、「品質が良いから地元の野菜を選んでいる」「地元の野菜を有効的に使っていることをお客様に伝えたい」という考えに変わりました。

 

地産地消による地域貢献のお手伝いを通じて、食品ロス解消につなげながら、おいしい商品をお客様に届けることを常に意識しています。

――実際に、『ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ』が形になって実現したとき、どう感じましたか?

無選別で規格外のナスは、傷をピーラーでむいたり、えぐれている部分を取り除いたりなどの作業工程が必要で工場との連携で大変な部分も多かったと記憶しています。手間はかかりましたが、他にはまねできないような“具材感”を出せたと思います。

地域の優良原材料を使用しながら「おとく」を実現

――原材料価格の高騰などが顕著ですが、リーズナブルな商品を提供するためできる企業努力について教えてください。

パスタに使う小麦価格の値上がりは、当然ながら私たちにも影響がありました。そうした情勢においても『ナスとベーコンのピリ辛トマトソースパスタ』については、ひと手間を加えることにより優良な原材料を使いながらもそのコストの抑制を実現したことで、価格以上に価値のある商品になりました。
 

さまざまなものが値上がりしていますが、こうした工夫を凝らすことでコストを抑えるだけでなく、品質の良いおいしい商品を提供できていると考えています。