「食べること」の日常を守り抜く。わらべや日洋グループが
見据える世界基準の品質管理と食の安全

わらべや日洋食品株式会社 品質管理部長 Iさん

 

私たちのサステナアクション

見えない品質まで守り、食の安心を支える

私たちが作っているのは、お客様の日常に欠かせない「食事」です。だからこそ、最新のデジタル技術でミスを防ぐ仕組みを構築し、世界基準の厳しい品質管理(FSSC22000)を取り入れることで安全を追求してきました。すべてのお客様が毎日安心してお腹を満たし、笑顔になれるように――。目に見えないところまで徹底して守り抜くことが私たち品質管理部の使命です。

わらべやが担う「安全・安心」を支える3つの柱

「食の安全・安心」は、すべてに優先される

わらべや日洋グループには、「衛生管理の徹底は他のいかなる業務よりも優先する」という絶対の行動指針があります。品質管理部は、この考え方を仕組みとして現場に根づかせる役割を担っています。

現場・商品・お客様の声をつなぐ連携体制

品質管理部の業務内容は、大きく3つあります。

1つ目は、全国にある工場の管理体制がルール通りに行われているかを評価・指導する「品質管理」です。

2つ目は、原材料やアレルゲンなどのパッケージへの表示や、微生物検査を通じた商品の妥当性評価など、商品品質を担保する業務です。

そして3つ目が、お客様の声を真摯に受け止めて改善活動につなげる「お客様相談室」の運営です。

現場・商品・お客様。この3つを分断せずつなぐことが、安全・安心の基盤になります。

妥協なき現場づくりとミスを防ぐ仕組み

工場内は「入口」と「見える化」で、ヒューマンエラーを防ぐ

弁当や惣菜づくりには、非常に多くの人の手が介在します。人が関わる以上、ヒューマンエラーのリスクをゼロにすることはできません。だからこそ私たちは、「個人の意識」の向上だけに頼るのではなく、ミスが起きにくい仕組みづくりを重視しています。

 

まずは、工場の入口。ここで最も重要なのは「工場内に有害な微生物や異物を持ち込まないこと」です。現場に入る前には、2回の手洗いを45秒かけて行います。なぜ2回なのか、なぜ45秒なのか。これらはすべて検査データに基づいた、最も除菌効果が高いと裏付けられた手順です。手洗いの後には必ず消毒作業も行います。

 

製造ラインに入ってからも対策は続きます。食品に触れる手袋は2重に装着することが当社のルール。もし何かに触れたらすぐに外側の1枚のみを交換しています。こうすることで、素手に潜む微生物やアレルゲンの交差汚染リスクを徹底的に排除しているのです。さらに、誰が見ても一目でわかるように、工場内を加熱前・加熱後などのエリアに分けるゾーニングも工夫しています。

機械の力で支える「全数検査」という安心

一方で、機械が得意な領域では徹底的に機械を活用しています。例えば、金属異物の混入を防ぐための金属検出器は、全ラインで全数検査を実施。また、私たちが特に神経を使う「ラベル(表示)間違い」を防ぐため、最新のラベル検査機も導入しています。

ラベルの貼り間違いを防ぐため、機械による全数チェックを実施。人の目だけに頼らない管理体制を整えています。
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ラベルの貼り間違いを防ぐため、機械による全数チェックを実施。人の目だけに頼らない管理体制を整えています。

原材料やアレルゲンの情報は、万が一にも間違いが許されない領域です。人の目による確認だけでは限界があるため、機械によるチェックを組み合わせることで24時間・365日、どの工場でも同じ水準の高い安全性を担保できています。

手洗い方法を多言語で可視化。言語や国籍を問わず、誰もが同じルールを守れる環境を整えています。
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手洗い方法を多言語で可視化。言語や国籍を問わず、誰もが同じルールを守れる環境を整えています。

言葉の壁を越え、誰もが高い品質を守れるように

どれだけ仕組みや設備を整えても、正しく運用できなければ重大事故の未然防止は図れません。ハードについては適切な保守管理が大切ですし、決められたルールに基づき、かつ食品安全に対する意識をしっかり持って作業していただくことも重要です。

 

現在、工場を支えてくれているメンバーの中には、海外から日本へ働きに来てくれた方も多くいます。工場によっては、外国籍メンバーが7割を超えるケースもあります。そこで直面するのが、「ルールの浸透」という課題です。

日本語のマニュアルを渡して「ルールだから守ってください」と伝えるだけでは、厳密な品質管理は実現しません。私たちは目的だけではなく、行わなかったときに食品安全上どのような影響があるのかもそれぞれの言語で伝え、納得感を持ってもらうことを何より大切にしています。手洗い一つとっても、「なぜ2回洗う必要があるのか」を根拠とともに説明する動画マニュアルやe-ラーニングを活用し、誰もが理解・納得したうえで品質を守れる環境づくりを進めています。

世界基準への対応と、さらなる「高み」へのステップ

国際規格「FSSC22000」で、会社全体の管理体制を強化 

東京工場と本社では食品安全の国際規格「FSSC22000」を取得し、現場だけではなく経営層や本社製造関連部門も含めた「会社全体」で安全を守るマネジメントシステムの構築を進めてきました。お客様からより高い信頼を得るためには、世界最高水準の厳しい第三者チェックを受けながら、安全管理体制を継続的に磨き上げていくことが重要だと考えています。

お客様の「知りたい」に寄り添う表示とコミュニケーション

表示業務は単なる事務作業ではなく、「お客様との大切なコミュニケーション」だと捉えています。法律を守るのは大前提。その上で、アレルゲン表示や注意喚起についても、お客様目線でわかりやすく伝わるよう工夫を重ねてきました。また、すべてではありませんが加工品原料については使用している素原材料を表記するなど、誤解を招かないための取り組みも行っています。

お客様の声を、現場や商品づくりに生かす仕組み

かつてお客様対応は工場ごとに行っていましたが、対応品質のばらつきや情報共有の難しさが課題でした。そこで、品質管理の取り組みとして「お客様相談室」を設置し、外部コールセンターを入口に、問い合わせを一元管理する体制へと変更しました。寄せられた声は工場や商品開発など関連部署へ共有し、改善活動につなげています。

 

また、お客様対応をより強化するため、顧客満足に関する国際規格である「ISO10002」に準拠したお客様対応の仕組みを構築しました。今後もお客様の声を起点に、商品やサービスの質を高めていきたいと考えています。

グループの品質管理の核「フードサイエンスセンター」始動

「何事も起きない日常」を支える体制の進化

品質管理とは、本来「何も起きないのが当たり前」とされる、プレッシャーの大きな業務です。その当たり前をより確実なものにするために、わらべや日洋グループではマネジメントシステムや検査装置、微生物検査データの活用など、ハード・ソフトの両面での強化を進めてきました。

グループ全体の安全レベルを底上げする「知の拠点」

そして2026年1月、品質管理の集大成となる「わらべや日洋フードサイエンスセンター」を立ち上げました。これまで分散していた本社を含む検査拠点の一部を集約し、微生物検査の精度向上と技術的な高度化への対応を可能にする拠点です。私たちはここを単なる検査場ではなく、最新の科学的知見を蓄積し、食の安全をリードしていく「核」と位置付けています。

わらべや日洋フードサイエンスセンター。微生物検査の精度向上と高度化を担う品質管理の中核拠点です。
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わらべや日洋フードサイエンスセンター。微生物検査の精度向上と高度化を担う品質管理の中核拠点です。

人を育て、ノウハウを社会へつないでいく

今後に向けて重視しているのが、「人づくり」です。品質管理は仕組みや設備だけでは成り立たないからこそ、私たちの強みでもある品質管理ノウハウの伝承に加え、各階層に必要なスキルを備えるための研修や外部企業の知見に触れる機会を通して、幅広い知識や視野を持った人材を育成していきたいと考えています。

 

また、フードサイエンスセンターについては、将来的に外部からの検査受託にも挑戦したいと考えています。

これまで培ってきた品質管理の技術や知見を、「社会の資産」として社外にも積極的に発信していく拠点へと発展させていきたいと思います。

記事内容は2026年2月時点のものです。

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