おいしさはそのままに、環境負荷は半分に。
生産技術部が取り組むCO₂と廃棄物の排出量50%削減

わらべや日洋食品株式会社 生産技術部次長 Iさん

私たちのサステナアクション

設備から始まる環境配慮

わらべや日洋グループでは、2030年までにCO₂と廃棄物の排出量を50%削減(2018年度比)するという目標を掲げています。この挑戦をリードするのが私たち生産技術部です。太陽光発電や食品廃棄物を処理できる「微生物処理型生ごみ処理機」の導入など、工場の設備そのものを最新技術へと進化させ、環境負荷削減を推進。次世代へつながる持続可能な食づくりをハード面から支えていきます。

2030年までにCO₂と廃棄物の排出量を50%に

生産技術部がリードする「2030年目標」へのロードマップ

わらべや日洋グループが掲げるマテリアリティ(企業が優先的に取り組むべき「重要課題」)の一つに、「循環型社会への貢献」があります。ここで設定しているのが、「2030年までにCO₂と産業廃棄物の排出量を2018年度比で50%削減する」という目標。この目標の達成に向けて、設備や技術の観点から取り組みをリードしているのが、生産技術部です。

 

 

設備や技術の導入で、環境負荷削減を進める

工場の必要に合わせた設備機械を管理・改修・開発している生産技術部では、環境負荷の削減と設備投資は切り離せないテーマだと考えています。「こまめに電気を消す」「節水を呼びかける」といった活動だけでCO₂や産業廃棄物の排出量を50%削減するのは、正直なところ現実的ではありません。だからこそハード面から積極的に環境負荷削減に取り組もうという、会社の姿勢が表れています。

全工場を巻き込む、省エネ設備の実装

具体的な施策としては、全国の工場への太陽光発電やLED照明の導入、さらには微生物処理型生ごみ処理機の実装を進めています。また、工場の熱源であるボイラーの蒸気使用量を減らすための施策などを含め、目立たない部分でも徹底的な省エネ化を図っています。

 

「経済持続性」とのバランスに苦心した、実装までの道のり

「環境に良い」だけでは意味がない

環境負荷の削減を推進する上で、念頭に置いているのは「経済持続性」との両立です。いくら環境面で優れた設備であっても、それが会社の利益を圧迫し、生産性に悪影響を及ぼしてしまっては意味がありません。

 

そのため、導入予定の設備を比較検討する際は「できるだけ同じ条件で評価」できるよう工夫を重ねてきました。また、投資効果のみを抽出して数値化できる検証方法を考えるなどランニングコストの正確な把握にも努め、納得感のある形で進めることを重視しています。「環境に良いことは、会社にとっても良いことである」という状態をいかにつくるかが、一番大事なポイントだと感じています。

全国の工場への設備導入を阻む、見えない「現場の制約」

太陽光発電のパネル一つをとっても、導入までの道のりは決して平坦ではありませんでした。

全拠点の屋根を調査したところ、耐荷重の問題で設置が難しい工場があったり、設置場所によって発電効率が大きく変わったりと、個別対応を求められる場面の連続でした。

東京工場では、耐荷重や配置条件に配慮し、太陽光パネルを設置。再生可能エネルギーの活用を進めています。
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東京工場では、耐荷重や配置条件に配慮し、太陽光パネルを設置。再生可能エネルギーの活用を進めています。

新しい運用を、現場にしっかり伝えることの大切さ

いくら優れた設備を導入しても、現場で正しく運用されなければ十分な環境負荷削減効果は得られません。現場のメンバーが運用ルールを正しく理解し、日常業務の中で確実に実践できる状態をつくることが不可欠です。

 

技術の導入においては、「なぜこの機械が必要なのか」「これを導入することでどれだけ環境負荷が変わるのか」といった理由やメリットを、現場目線で丁寧に説明し続けることにこだわりました。現場の協力がなければ、どんなに優れた最新設備もただの「箱」です。

 

1トン規模の廃棄物削減と、工場内に芽生えた新しい意識

微生物処理型生ごみ処理機がもたらした成果

環境負荷削減の取り組みの中で、特に大きな手応えを感じているのが微生物処理型生ごみ処理機です。食品加工では、「動植物性残渣(ざんさ)」と呼ばれる廃棄物が発生します。

微生物処理型生ごみ処理機を使えば、1台で1日1トン規模の動植物性残渣を処理することができます。処理後は空気と水に分解され、水は工場内の排水処理施設で処理できるレベルのものになります。これまで産業廃棄物として排出していた食品端材を現場で処理することで費用削減につながったケースもあり、プラスの影響は非常に大きいです。

 

また、単にゴミが減ったというだけでなく、運搬に伴うCO₂排出量の削減にも直結しています。「自分たちの手で廃棄物を減らしている」という実感は、生産技術部としても大きなやりがいになっています。

 

工場内で発生した食品廃棄物を工場で処理。微生物の力で分解を進め、産業廃棄物やCO₂排出量の削減につなげています。
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工場内で発生した食品廃棄物を工場で処理。微生物の力で分解を進め、産業廃棄物やCO₂排出量の削減につなげています。

呼びかけを続けることで変わった、工場メンバーの意識

取り組みを続ける中で、工場で働くメンバーの意識も変化してきました。中でも、節電や節水といった日常的な行動にはかなり協力を得られていると感じています。

ハードとソフトの両輪で、持続可能な食の未来を形にする

最新技術のインプットを欠かさない

太陽光発電については、太陽光パネルの重量などの制約から、現時点では導入できている工場が限られています。こうした制約があるからこそ、将来的な技術の進展を見据えて継続的に情報を取り入れていくことが重要だと考えています。

 

生産技術部では全国各地で開催される展示会などに足を運び、太陽光発電に限らず省エネや効率化につながる「新たな技術革新」に関する情報を幅広く収集しています。最新技術の動向を把握し続けること自体が、生産技術に携わる者の重要な役割だと捉えています。

 

また、AI化やロボ化が進む社会においては、システムセキュリティの重要性も増してくると考えています。技術だけではなく、そういった安全性にも注目しながら検討を重ねていかなければなりません。

ハードウェアの整備から、ソフト面での効率アップへ

今後の目標としては、これまでに整えてきたハード面の取り組みを土台としつつ、ソフト面での改善にもより注力していく考えです。

 

具体的には、工場内におけるモノの流れや作業の流れ、レイアウトの見直しによる効率化。生産スケジュールの最適化によって機械の稼働時間を短縮。こういったソフト面のアプローチも加えて、省エネ化と環境負荷削減を進めていくつもりです。経済持続性を保ちながらエネルギー消費の効率化を図って環境を守り、次の世代へわらべや日洋グループのおいしい食事と豊かな地球をつないでいけたらと考えています。

記事内容は2026年2月時点のものです。

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