わらべや日洋グループを取り巻く経営環境は、「食」の安全・安心に対する社会的要請の高まり、少子高齢化や人口構成の変化、ライフスタイルの多様化など、絶えず変化し続けています。
これらの環境変化を的確に捉え、持続的な成長を実現するため、わらべや日洋グループは経営基盤の強化と収益力の向上に取り組んでいます。変化に柔軟かつ力強く対応できる企業を目指し、中長期的な視点に立った経営を推進しています。
5カ年中期経営計画
中期経営計画最終年度の目標(2028年2月期)
売上高
2,500
億円
営業利益
100
億円
ROE
10
%以上
持続的な成長に向けた取り組み
- 国内食品関連事業の利益改善と消費者需要の追求
- 海外食品関連事業の拡大
- グループ関連事業の収益性向上

目標達成に向けた取り組み・要因
国内食品関連事業 製品単価のアップ
海外食品関連事業 オハイオ工場稼働に伴う納品店舗数の増加
グループ関連事業 食材加工の拡大、冷凍倉庫の稼働

目標達成に向けた今後の取り組み・要因
国内食品関連事業 ・工場再編コストの解消や生産性の向上
・伊勢崎工場の立ち上げコストの解消、利益改善
・入間工場の利益改善
海外食品関連事業 売上の増加
グループ関連事業 売上の増加
消費者ニーズを的確に捉えた魅力ある商品の開発、変化し続ける需要を見据えた生産体制の整備、そしてそれらを通じた適切な売上ポートフォリオの構築により、国内食品関連事業の収益拡大を目指します。
わらべや日洋グループは、生産体制の最適化を目的に、工場再編を伴う製造の集約を進めています。
工場間での生産品目の見直しや生産効率の向上を図り、グループ全体の生産性を高めることで、持続的な競争力強化と利益改善に取り組んでいます。
国内の弁当需要は、20℃前後で管理する常温弁当から冷蔵管理のチルド弁当へとシフトが進んでいます。
消費期限が長く、販売機会損失の抑制や食品ロス削減にも寄与するチルド弁当の需要は、今後さらに高まると見込んでいます。

弁当売上におけるチルド比率(当社実績)

今後のチルド弁当需要を見据え、2025年3月に高い生産能力を備えた伊勢崎工場(群馬県)を稼働しました。

商品別の売上構成比(2025年2月期)
わらべや日洋グループは多様な商品を手掛ける一方で、売上の多くはおにぎりや弁当などの米飯製品が占めています。
今後は、商品開発力と豊富な品ぞろえを生かし、新たな価値を創出することで、売上ポートフォリオを見直し、多様化するお客様のニーズにお応えしていきます。
40年以上にわたる海外事業で培ったノウハウと、国内中食のリーディングカンパニーとしての商品開発力、生産技術力、品質・衛生管理力の3つの力を掛け合わせ、グローバルな事業基盤の構築を進めています。
2023年に稼働したバージニア工場の貢献により、海外事業は高い成長を遂げており、2026年にはオハイオに新工場を稼働予定で、さらなる成長が見込まれます。

米国事業の売上高
グループ関連事業は、国内外から厳選した食材の調達・加工・販売を行う食材関連事業と、適切な温度管理が求められる食品の配送や仕分けを担う物流関連事業を軸に構成されています。
事業の選択と集中による経営資源の効率的な活用と収益性の向上を進めるとともに、新たな取り組みで事業の拡大を目指します。
- PBRは1倍を下回る水準が継続している(2024年6月末現在)
- 株主資本コストは6%程度と推計
当社のCAPMベースの資本コストと市場期待との間には流動性リスクプレミアムを主因に乖離があると認識
- 積極的な成長投資による収益成長の実現
- 資本コストや株価を意識した経営の推進
上記取り組みによって2028年2月期にROE10%以上を目指す
PBRを改善するための取り組み
収益性の向上 |
国内 |
工場再編による製造集約や機械化等による生産効率の向上 |
新規カテゴリー参入による売上ポートフォリオの構築 |
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グループ関連事業の事業基盤強化 |
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海外 |
市場成長が続く北米での新たな拠点の開設 |
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国内でのノウハウを生かした既存エリアでの継続的な成長 |
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財務戦略 |
有利子負債の積極的活用 |
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配当による株主還元の安定的・継続的な実施 |
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IR |
株主や投資家との積極かつ丁寧な対話 |
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サステナビリティ |
ガバナンス強化、環境や人的資本に関する取り組み |